<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>愛憎を分化する方法 [1/2]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><strong>芸術性理論研究室<br><font size=3 color=#646f76>M<font color=#667077>e</font><font color=#677279>t</font><font color=#68757c>a</font><font color=#60777e>f</font><font color=#717b82>o</font><font color=#747e85>r</font><font color=#7a8389>c</font><font color=#80898f>e</font><font color=#889096> I</font><font color=#8e9698>c</font><font color=#959da1>o</font><font color=#9ea5a9>n</font><font color=#a7adb1>o</font><font color=#b0b6b9>c</font><font color=#b6bcbf>l</font><font color=#bdc2c5>a</font><font color=#c7c8ce>s</font><font color=#d6d9da>m</font></font></strong></div><div align=center><font size=1>[<a href=../index.html>HOME</a>]<br>&or;<!--#include file="./2006.txt" --><br>[コラム] 09.06.2006</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3 color=#12123d>愛憎を分化する方法 [1/2]</font></div><div align=right><font color=#351923>ayanori [高岡 礼典]</font></strong><br><font size=1>─</font></div><div align=center><font size=1>【 頁：1：<a href=090606-2.htm> 2 </a> 】</font></div><font color=#12123d><p>　憎悪の歴史上に「許し」のフェイズが希有であるように、発生以後のそれは対象との関係を没した「理なき拒絶」であり、結節されない経路を保つ断交以上のものを意味しています。多くの被害者達が返しようのないものを生涯にわたって返戻要求し続けるように、危害と償いは同等化できない非対称的な乖離概念なので、憎悪は対象との対応性がありつつも自体的に強度を拡大してしまい、解消の術を見出せない者はやがて自己破壊へと自ら自身を導いていきます。仮に憎まれる者を殺したとしても構造レベルでの還元が不可能な私達は憎悪理由である可逆要求を満たすことなどできずに、それは滅することなく確かな場を占有し続けるであろうことは述べるまでもありません。</p><p>　そのため憎悪とはシステム論における免疫などといった論鋒上にはありえない絶対者であり、理論的記述を不可能としているため一度それが発生すると消去困難になってしまうのです。ただひとつ憎む者の自壊を除いては。だから私達は憎しみを消す方法ではなく「憎しみを産み出さない方法」を考えなくてはなりません。既存を薫化することを諦め、期待に留めたいと思います。</p><p>　そこで俗説にある愛と憎しみの一体的な描写を例にあげて、その方途を模索します。コマーシャルなドラマには愛憎を表裏をなす同等のものとして扱う命題が今も昔も当然のように並んでいます。「愛することは憎むこと」などといった思いつきのようなパラドクスを掲げることによって幼児を欺き差別化を目論んでいるかのようです。おそらく「何故」と問うてみても「大人になれば分かる」などといった意味不明な常套句が返ってくることでしょう。</p><p>　心を置き去りにして躯ばかりが成熟してしまった彼／彼女らのような知的ネオテニーはなぜ愛する者を憎しむようになるのでしょうか。対象選択を誤ったためでしょうか。愛し方を間違ったためでしょうか。最適選択を不可能とする私達にその筆頭理由を前者に求めてしまうと無限後退するだけなので、ここでは後者にその答えを見出すことにします。</p><p>&gt;&gt;<a href=090606-2.htm>次頁へ進む</a></p></font><font size=1><div align=center>【 頁：1：<a href=090606-2.htm> 2 </a> 】</div><!--#include file="./footer.txt" --></body></html>