<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>愛と恋 [4/5]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[004]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>愛と恋 [4/5]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：<a href=3.htm> 3 </a>：4：<a href=5.htm> 5 </a> 】</font></div><p>　恋は観察者によって観察されても観察されたことにはならない原理であり、恋は可視的不可視者である。恋による関係化は等質的無個性な総和的組織体であり、非陶冶的な自然状態である。それを去勢し秩序を与え、構成的組織体（社会）へとシフトさせるには愛のエントロピーが必要になる。社会システムにおける愛と恋の役割は発生論的には心的システムのそれと意義を転倒させている。普遍的同定を拒否する生命体に対し同一記述をラベリングし続けることは事実に抵触する越権行為である。愛による同一記述が信頼という経綸を生み出し自然社会という複雑性を縮減し構成された社会を構築する。社会はロマンティストによって作られている。</p><p>　留意しなければならないことは、この社会システム上に観察される愛とは擬制的な愛であり、絶対性なきものである。それは恋によって切断され容易に無意味化され得るということである。この局面で愛原理者は行動停止を招くこととなる。愛原理者にとっての愛は擬制的愛でありながら愛自体への意義が与えられているためである。本来的な愛に限界効用縮減の法則はあり得ない。愛は一度起動したならば自発の継続によって保存されねばならない。愛の低減という描写はどこまでも恋である。愛の連続記述という自発性の強度を持ちうる者のみに愛を語る資格が与えられる。</p><p>　現行社会に生きる我々にとって愛は自明のことのように思われるかもしれない。しかしそれが事実ならば現代の商業主義は成功しなかったはずである。経済原理に愛は必要項ではない。愛は経済にとって循環性に対する抑止剤でしかない。愛という確定記述、そのエントロピーを希求することによって擬似的に秩序力源を産出するという点で我々の社会は自然社会と区別可能とするが、原本質的には恋による即自的組織体であって自然社会との間に絶対的種差があるわけではないのである。ここに社会概念をめぐっての価値転倒がある。我々は逸脱者を長らくエントロピーとして描写してきた。それによって社会システムの境界を再更新する免疫機能の動因と看做してきた。しかしそれも構成社会絶対信仰による誤読である。逸脱者は恋であり、世論やサンクションは愛である。周知の通り倫理に絶対根拠があれば、それは倫理ではない。倫理、エートスとは人為的な創造によってその存在を可能とする作品である。</p><p>　無根拠は無価値と同義ではない。無根拠は我々人間にとっての創造の根拠、創造の痕跡である。ただそれへ対他的な規定プログラムの定義を与えることは自律性を侮蔑した非人間的行為と言わざるをえない。ハビトゥスとは経験可能性を確保するために愛のレトリックを利用した恋の遊戯である。ハビトゥスを社会プログラムとすることは知性の探究ではなく、それ自体へとオリエンテートする本末転倒である。他者充足的コードによる有用性とは無為である。内省の確保のためのイノベーション、構造充足でなければ、生のリアルなどあり得ない。</p><p>&gt;&gt;<a href=5.htm>次頁へ進む</a></p><div align=center><font size=1>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：<a href=3.htm> 3 </a>：4：<a href=5.htm> 5 </a> 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>