<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>愛と恋 [5/5]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[004]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>愛と恋 [5/5]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：<a href=3.htm> 3 </a>：<a href=4.htm> 4 </a>：5 】</font></div><p>＊＊＊＊</p><p>　愛は無差別かつ惰性的に万人が獲得できるものではない。愛は絶対のコヒーレントを要求している。愛は残酷なまでに徹底化された知性と理性による無矛盾な整合性ある論理によって不動の絶対線形を自律的に描かなければ知ることのできないものである。そのドラスティックな文脈力を不断の更新において環境（トポス）との関係に左右されることなく維持し続けなければならない。愛は破綻を許容しない。愛の破綻とはシステムにとって死と同義である。なぜなら無根拠に空転するシステムにとって唯一の根拠であるためである。システムは愛の根拠と能動的に未分化化することによって、かろうじて自己保存を可能にしている。それは瓦解不可能な脆弱性である。愛はシステムの自己愛を前提とした自己対称、自己鏡像である。アイディンティティーなき者に愛は創発されえない。ここに愛の自他同一のレトリックが発生する理由がある。</p><p>　愛のコミュニケーションにおける倫理があるのならば第一シークエンスで行わなければならないこととは相互が愛の概念と理念を獲得しているか否かの相互確認である。愛と恋の出会いほど悲劇はない。その出会いは離別を誘い、蒙昧なる快楽者の狂喜と冷徹なる死を生み出すだけである。その死は快楽者によって無下にあしらわれ即忘却によって無化され一大行幸が継続するだけである。愛と恋は共約不可能である。愛にとって恋は、恋にとって愛は相互に死を意味するためである。ただ恋は非関係化原理であるために他者理解や他者観察といった機能を持たない。そのために恋は愛を殺すが、愛は恋に殺されるだけである。愛は恋を愛化することも、恋は愛を恋化することも共に不可能なことであり、決して相互浸透化することはない。</p><p>　愛と愛の邂逅は『人間』に許された、たった一つのロマンである。この越権によって我々は自律性を構成素域において批判可能としている。愛の創発によって自己の生が発生し、相互愛の創発によって自己の生の形式を自己充足する。このディレンマをスティグマとするか、黙殺するかによって人の生は二分する。我々は愛を保存したいと願うのならば、再度、世界を分化しなければならない。永劫の離在によって。</p><p align=center><font size=1>METAFORCE ICONOCLASM 2003<br>ayanori [高岡 礼典]</p><div align=center><font size=1>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：<a href=3.htm> 3 </a>：<a href=4.htm> 4 </a>：5 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>