<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>自己定義の定義 [3/3]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[005]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>自己定義の定義 [3/3]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3 】</font></div><p>　表現者は自己の三位一体論（セルフトリアス）を充足しなければならない。我々はシニフィアンのためにシニフィアンを制作している訳ではない。創られた意味を伝達するためにシニフィアンを制作しているのである。またオーディエンスは意味のみに感動する訳ではなく構造自体に感動する訳でもなく、必然の愛によって接続された精緻なる三位一体の秩序に生への縮減の可能性を創発し自ら賦活し感動するのである。またそうでなければならない。これは安易な実存主義ではない。特殊と普遍の喪失点への理論的目論見である。</p><p>　ここでは構成概念、構造体についての経験社会学的批判は行わない。我々は理論不在のまま行われる非普遍的生を無意義と断定する。縮減する表現者にとって最大の優位性とは全てを知り得ない点にある。全てを知り得ないために我々は何等かのパラダイム設定によって半無限的な可能性（複雑性）を縮減し『愛』によって関係化するのである。</p><p>　その内実は奇跡としか言い得ない決定連鎖である。伝達不可能にもかかわらず選択しなければならない。選択するためには根拠となるコードが必要になる。根拠とは他者指向言語であり前提に反してしまう。また意図的行為とは意図自体を実現化している訳でなきにもかかわらず<font size=1>(*)</font>自己行為を『自己行為』としてフィードバックしなければならない。言うまでもなくここではウィーナー的なサイバネティクス理論は通用しない。</p><p><font size=1>(*)　後期ヴィトゲンシュタインに特有の描写である。ヴィトゲンシュタイン［1936-1949］（藤本隆志訳）「哲学探究」ウィトゲンシュタイン全集8所収　大修館書店1976。</font></p><p>　我々は空転し続けるシステムを生きている。決して構造自体と意味を共にしている訳ではない。リアルとは物自体、経験自体、位相空間内に遍在している訳ではなく、自己自体に創発し沈潜していく。我々の指向的観念（想い）は叶うことなく定在し、意図は決して実現化されない。我々の生とは死ぬことすら不可能な絶望である<font size=1>(*)</font>。ペシミスティックな表現の全てが我々が個を保存するための条件であり絶対の事実である。それを拒絶し伝達、実現化するということは個の否定、自己否定にほかならない。夢が叶ってはならない。想いが伝わってはならない。我々は永劫に孤独に生きなければならない。</p><p><font size=1>(*)　キュルケゴール［1849］（斎藤信治訳）「死に至る病」岩波文庫1939,1957　第一遍C 27頁以下。死の経験不可能性を述べているわけでもアニミスティックな主張を行いたいわけでもない。安易な実存主義的生の定義の無効を述べているに過ぎない。それは錯覚であり、全ては非現前領域内での生である。</font></p><p>　にもかかわらず我々は不可避の臨在関係を構築して行かなければならない。質的飛躍という局面を論証知へと高めなければならない。</p><p align=center><font size=1>METAFORCE ICONOCLASM 2003<br>ayanori [高岡 礼典]</p><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>