<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>自己平衡について＿幸福とはなにか [3/4]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[012]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>自己平衡について＿幸福とはなにか [3/4]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3：<a href=4.htm> 4 </a> 】</font></div>
<p>　上述した幸福理解は空虚(無)が動因になっているので初めから「始まり」を論理的に導出することができない。それに加え超越概念が第一原理のため、その目的も「幸福＝完全」といった描写不可能なものへと概念設定せざるをえなくなる。しかも自己制作性を少しも含むところがないため他律的超越者といった理解しがたいものまで作り出してしまうことになった。他者を取り込む非境界性が自己平衡を意味するには他者の自律性を認めることのない自己の主体原理に拠らなければならない。社会的な超越者の散在は確認プロセスを通過することなく無媒介に相互同一化が可能になるため幸福のコンセンサスは容易に構築され政策の要となり得たことは現行の社会が十分に証明してくれている。</p><p>　ここで我々は他者の裏切りによって動因を再獲得するような幸福理論を捨てる準備をしなくてはならない。これまでの幸福は他者への憎悪の潜在が永続するばかりの空虚(無)そのものである。</p><p>　前述したが一般的な幸福理解は自己産出／制作性を一切含まないために多くの誤謬を産み出すことになった。そこで当研究室が主張する心的システム論に則ったかたちへと『幸福』を描き直すことにする。そしてここに毅然と表れる『幸福』とは略奪的なものではなく確信的な幸福であり、誰からも裏切られることのないシステムの『平常』になる。</p><p>＊＊</p><p>　システム／環境は乖離地平の上に立たされつつも関係化されている『永遠の超越』である。そのため心的システムの強度はニュートン物理学的な引力・斥力によって環境との平衡を保っているわけでも、サイバネティクスでもなければ、ホメオスタシスでもない。古来より強度についての問題はさまざまに議論されてきたが、それは「何故」といった目的論的な問いの立て方が間違っていたに過ぎない。「なぜ今まさにこの物体はこの形で、この大きさなのか」と問うてみても「終わり」ある目的論では生成流転といった素朴な事実描写はできない。何かのために何かを行っても心は次の場面を迎えていかなければならない筈である。また境界理論的な相互の交換や循環によって自己の位相化を目論んでみても時間論との相克が待っているだけである。環境との流通による平衡説が無効である以上、我々はこの局面に哲学的解答を用意するに留めなければならない。</p><p>　心とは常に誰にも頼ることなく、ただ自己のみを手懸りにして開放的な様相を閉鎖系の原様相へと引きずり戻す自虐的な系であり、現在産出に限定された自体者である。本来的に「環境」を持つことのない原的なシステムにとって「周りの世界」とは自己の発生以前から包囲する先在者などではなく、制御外における存在形式を賦与することによって「設定された両義的な他者」である。自己深化によって項目数が先行していたように創発されるが項目内容までが伴って能動的に表れることはなく、それは自己形式／内容を保存可能な範囲内で充足される受容者に過ぎない。つまり一般的に唱えられる二元的な平衡説の原様相とは一元的な平衡であり、自己交換的な完結現象と言える。それは得るものもなければ、失うものもない流転の変化現象である。</p><p>&gt;&gt;<a href=4.htm>次頁へ進む</a></p><div align=center><font size=1>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3：<a href=4.htm> 4 </a> 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>