<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>可塑性について [2/5]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[016]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>可塑性について [2/5]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：2：<a href=3.htm> 3 </a>：<a href=4.htm> 4 </a>：<a href=5.htm> 5 </a> 】</font></div><p>　三段論法が事実を描写しきれないことに悩む論理学者や、想いを込めた作品に対する評価に嘆く芸術家は歴史の系によって編み込まれた真理によってミスリードされた供物にすぎない。この局面はアリストテレスですら子を「第二の自己<font size=1>(*)</font>」として誤った形容をおかしてしまった程にナイーブな問題である。ここで我々はそこへと到達不可能であるが故に筆を折る芸術家を二度と生み出さないために、システムと構造域における強度の有機性として、相互の可塑性について吟味しなければならない。</p><p><font size=1>(*)　アリストテレス「ニコマコス倫理学」下（高田三郎訳）岩波文庫1973　98頁以下。(友としては)121,136頁。</font></p><p>＊</p><p>　現代素材を代表するプラスティックの語源である可塑性[&nbsp;plasticit&eacute;&nbsp;]は我々のあらゆる生活場面に組み込まれ遍在しているその有り様が表しているように、ある程度の固さをもった不定形な素材の質を主に形容する言葉である。それは融解し再度硬化しかけた鉄、渾身の力を込めて練られつつあるパン生地や粘土のようなものの様相を飾るために使うのであって、せせらぎや疾風に寄り添い説明するものではない。それが可塑物であるか否かの尺度が人の『手』にあることに留意できるのならば、可塑性とは単なる未決定な不定形ではないことに気付くだろう。液体や気体、原子や分子は操作次第によってによって、如何様なる形体にも組成することができるが、それを可塑的と呼ばない理由は&ldquo;&nbsp;plasticit&eacute;&nbsp;&rdquo;に「全能」は含意されないためである。可塑性が我々の延長性の周辺に位置するのならば、それは対象と概念に浸透した両義的な縮減であるといえる。構造的位相の先にエンコードすることなく、全能や万能の担体があれば、位相の否定によって無へ帰してしまい、我々は知識なき全知者となってしまうことだろう。任意の素材に絶え間ない形相の可能性を見出せる事実は対象からの自己提示でもあるため、その可能性は限定された未決定といわねばならない。全能が自他を超えた無形であるのに対し、可塑性は常に自己形式と視点からの自己域を含む個物なのである。そのため未決定な否定形とは、単なる歴史的、過程的、論理的段階を内包する存在を形容する暫定語といえる。しかしそれはオートノミーの楽観を意味するに留まらない。その暫定性は『手』から始まることによって、可塑性は他者の受容を含み、観察を超え、『概念』を要求するのである<font size=1>(*)</font>。それは単純な複合性では記述不可能なものである。</p><p><font size=1>(*)　カトリーヌ・マラブー［2000］「可塑性への願い」（桑田光平訳）現代思想vol.33-8所収　青土社2005　138頁以下。</font></p><p>&gt;&gt;<a href=3.htm>次頁へ進む</a></p><div align=center><font size=1>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：2：<a href=3.htm> 3 </a>：<a href=4.htm> 4 </a>：<a href=5.htm> 5 </a> 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>