<html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"><title>懐胎と分娩 4 [3/4]：芸術性理論研究室 metaforce iconoclasm</title></head><body bgcolor=#FFFFFF background=bg.jpg text=#303030 link=#303030 vlink=#505050><font size=2><a name=top></a><div align=center><font size=1>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>&or;<br>[<a href=../index.html>研究レポート目次</a>]<br>&or;<br>[025]</font></div><div><font size=1>─</font><br><strong><font size=3>懐胎と分娩 4 [3/4]</font></strong></div><div align=right><font size=1>─</div><div align=center>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3：<a href=4.htm> 4 </a> 】</font></div>
<p>&gt;&gt;すると、風船は箱の中で破裂するかもしれないが、観察現象としての「破裂」は発生せず、何ものも吹き飛ばされず、圧殺された破裂音の聴き触れと、僅かな箱の揺れを視認するのみだろう。密封されたパッケージ内での『破裂』は「破裂」ではなく、圧搾された空気・内圧の再構成・再充填しか意味延長してはくれない。破裂に周界は必須項である。世界とまでいえなくとも、(力)の内包量を均等配分するに足りる「周り」がなければならない。匿名的な共有項ではなく、占有なき自己開現の予地として、横暴と許容の共約界である。そこで何が行なわれようと、第三者へは寸毫の干渉も及ぼさず、世界は変わることのない存在の同語反復を継続していく。物理的ではなく、認識描写的に破裂はネゲントロピーではなく、単なる伸縮のひとつである。それが世界の動因を担っているわけではなく、破裂(脱自)したからといって、新たな系が構成されるわけでもない。出来た皺をまったき延長へと伸ばしていくかのように爆風が巻き上がっていく最中は、非可逆的な前進であり、そこにあった内圧(自己)は、どこか無限へと消え入ってしまう。これを世界の戯れとするのならば、破裂後に周界は世界へと吸収されることを意味する。その脱自は前場面の自己を失い、取り戻せない営為へと歩を進めはするが、現れる新たな系は、観察者までをも内包する世界全体である。認識論的に浸透的現象を企てられた周界・共約界は、身勝手な脱認識論理によって、そこに含まれている第二・第三オーダーを巻き込みながら、前視点残存的な世界へと設えられてしまう。</p><p>＊＊</p><p>　その残存は本論において、破裂を受け止める(母)に妥当する。そのため卵膜の破裂は(母)にとって空白となってしまう。それは固体差があるものの、激しく自己感応(vibration)を惹起する契機である。内部触覚の蠢きの中で、破裂によるものである点だけでも特殊ではあるが、本来、創世場面の終了、論理階梯の末尾に、浸透的に描写・現出させられるだけの周界項が超時間論的担体として先行存在している点は、懐胎から分娩へと移りゆく者のみが知的経験可能な期(首)である。その一瞬間における破裂封殺は懐胎者を置き去りにして、分娩者を壊し始める。分娩者は瓦解していく様態・相こそが自己制作であることを忘れてはならない。ここで仮に胎児が自らの力によってのみ、子宮内壁から腹部表皮までをも突き破り、完全自律によって地(面)へと生まれ落ちたのならば、分娩者は他者と出会えるものの、その存在論に己の意図的介助が不在することによって、母にはならず、子と出会えず、抱き締める契機を失ってしまうことだろう。力強く最小強度を描けなければ、手を差し伸べる理由など、なくなってしまうかもしれない。</p><p>　原初的な芸術性にふるえている懐胎者が被る破裂の衝動は、それまでの安寧を断裂させ、闇に灯る輝く闇を構造化し、「気付き」を与える。暗黙の ... &gt;&gt;<a href=4.htm>次頁へ続く</a></p><div align=center><font size=1>【 頁：<a href=index.html> 1 </a>：<a href=2.htm> 2 </a>：3：<a href=4.htm> 4 </a> 】</div><div>─<br>─</div><div align=right>&copy; <a href=../../copy.htm>ayanori.jp</a><br>─<br>─<br>[△<a href=#top>PAGE TOP</a>]<br>[<a href=../../index.html>HOME</a>]<br>[<a href=../../map.htm accesskey=0 directkey=0 nonumber>MAP</a>]</div></font></font></body></html>